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17年前に家守としての私の思いを綴った「家づくりで失敗する人をなくそう」⑦

17年前に家守としての私の思いを綴った「家づくりで失敗する人をなくそう」⑦

Ⅲいい家を手に入れるための7つの基礎知識

私は住み心地のよい家に長く住めることは、人が幸せになるための大きな条件の一つであると確信しています。人を幸せにする家が、いわば「究極のいい家」となるわけです。家づくりの主役は、建築主とその家族です。家づくりを専門家に任せるのも良いかもしれませんが、自分自身で情報を集め、いい家にするための努力も必要になります。(17年前と今では建築主が集められる情報量が飛躍的に増えましたが、玉石混合で必ずしも良い情報ばかりでないところが難しくなりました。)家づくりは家族の将来を考え、夢を語るなどとても楽しいこと、それには正しい知識を持つことで大事です。ここではいい家を手に入れるために知っておくべき7つの基礎知識をご紹介しましょう。

基礎知識1 住宅営業

チラシに心ときめく、あなたは大丈夫? 『週末の朝、新聞を手に取ると派手なはチラシが目に入りました。「最後のチャンス!省エネオール電化〇〇〇ハウス 価格26万8千円 基本価格/3.3㎡。このチラシはメーカー協賛によるため限定50棟のみ 売れきれの際はご容赦ください。」チラシには40坪ほどの間取りがあり、1072万円、月額返済額、豪華な住宅設備の写真も目立ちます。ご主人は築30年の自宅があちこち傷んで気になってきています。また近所では住宅の建替えも目立ってきています。昨晩は妻から家を建て替えた友人宅で見たキッチンの設備のすばらしさを聞き、建替えの話で盛り上がったこともあり「チラシの値段でこの家ができるのなら・・・」という思いが頭をよぎります。妻もチラシを楽しそうに見ています。「この値段ならローンを組めば建築資金もできそうだから、真剣に建て替えを考えようかな。善は急げ!」とご主人はチラシの会社に見学の申し込みの電話をしました。」こんな光景から家づくりが始まるようです。家づくりを真剣に考えている人は、チラシで見た家が安く手に入るなら見学の申し込みをするでしょう。そう行動したくなるようにチラシも作られています。私だって申し込みたい。もしそれが本当であれば・・・

受注は大変、住宅営業は厳しい世界だ

チラシや広告の隅のほうに書いてある「但し書き」を読んでいますか。目に入らないことのほうが多いかもしれませんが。結論から言うと基本価格26万8千円であなたが住める家は建ちません。大抵「基本価格は建物本体の価格で、照明、カーテン、ガス、屋外給排水は含まれておりません。」と但し書きで書かれ、追加工事で多額が加算されるのです。また間取りや仕様変更ができなかったり、変更で高額な変更工事費を請求されたりと、「チラシの金額」の通りにはいかないのです。

これは限定募集に名を借りた見込み客集めという手法。ほかにもハウジング誌の資料請求や住宅展示場の見学などで後日、ハウスメーカーの営業マンの訪問を受けることになります。他の商品の購入者の数に比べたら、家を建てる人は少ないのでお客様から選ばれて、家を一軒受注することはとても大変です。そのうえノルマや会社の都合などもあり、他社に契約を持っていかれないように「とにかく早くまとめたい」「仮契約したい」と追われています。お客様は営業マンに合う回数が増えるにつれて情も生まれ、「どこも同じようだし、あの営業マンはいい人だから、あの会社で決めよう」と営業マンで住宅を選んでしまう羽目に・・・。営業マンとの相性が良いに越したことはありませんが、「営業マンが良い」ことと「その会社がいい家を建てる」ことは、必ずしも一致しないということを忘れてはいけません。実際に家を建てるのは工務店であり、営業マンがあなたの家を建てるのではないからです。