
狭小地は都心部に多く見られると思われていましたが、現在30坪以下といった土地は数多く出回っています。小さな土地や特殊な形をしている土地でも快適なマイホームを実現させるためには、大切なポイントはなんといっても空間設計です。ここでは開放的な空間づくりのためのポイントについてご提案していきたいと思います。
狭小地に適した3階建て住宅とは
狭小地を有効活用する空間づくりの実例提案
吹き抜け
一般の住宅でも吹き抜けを目にすることはよくありますよね。吹き抜けには、上と下の階を連続させたスペースを作るという意味で、開放的な空間を演出できるというメリットがあります。開放的な空間になるとどのようなメリットがあると思いますか。まずは、狭小地でも光と取り込める明るい空間を確保できます。どうしても狭小地で住宅密集地となれば1階部分に光を取り込むことがむずかしくなる場合があります。そういった意味では、吹き抜けを活用した空間作りもよいのではないでしょうか。
吹き抜けは空気や光を有効に取り込むことができるほか、上からの圧迫を感じさせないので、空間を広く明るく見せるというメリットもあります。特にリビングやダイニングなど家族団らんをする場所やお客様を招く場所では明るく広々とした空間を確保したいという願いを持った方も多いのではないでしょうか。吹き抜けは使い方次第で、明るい自然光を取り込むだけでなく、夜は星空を眺めながらといったロマンチックな楽しみ方もできる多様性も備えています。当然床面積の問題もありますから、らせん階段などを利用することでゆとりある空間を演出するのも1つの手段だと思います。
吹き抜けの注意点
吹き抜けを利用する場合、確認しておかなくてはいけない点がいくつかあります。
まずは空調です。空間の暖かい空気は上に昇っていき、冷たい空気は下にいく性質があります。吹き抜けを利用している住宅では下の階が温まりにくいという特性があります。そのため、シーリングファンや空調機などの設備を予め取り付け、空調が調整できるようにしておくことが良いでしょう。特に冬は、ゆとりがあり開放的な空間を演出できても、生活していて寒いとなれば本末転倒です。また、その際に吹き抜けに取り付けたシーリングファンや照明器具、梁、場合によってはキャットウォークなど、メンテナンスや掃除をどのようにするのかは事前に考えて場所や者を選ぶようにしましょう。大きな手間がかかってしまう可能性があります。その都度、業者に依頼となればコストもばかになりません。建築業者に照明器具の交換などはどのような対応になるのか、交渉してみるのもよいでしょう。
屋上庭園
屋上庭園の注意点
スキップフロアは、1つの空間に高さをずらして空間を作る建築手法です。部屋を壁で区切らずにゆるやかな斜め上の目線に上の空間が広がるので、高さが違っても一つの部屋にいるような空間を作り出してくれます。冒頭でも述べましたが狭小地でのフロアごとの使い方をわけるという考え方で3階建てを3つのフロアに分けました。このスキップフロアを使えば、その空間のバリエーションを増やすことができます。吹き抜け状態のようになる部分があることから、天井に高さを持たせ、視覚的にも広さを感じることができますし、キッチンからリビング、リビングからテラスへなど、開放感を演出する空間づくりができるのも魅力です。スキップフロアによって出来た段差は、広い収納スペースとして利用することもでき、狭小地に家を建てる方にとってはうれしいスペースになりますね。
狭小地を活用するための耐震設計
3階建て住宅を検討し狭小地を有効活用しようと考えた場合、また、家を建てる時には誰もがそうなのですが、家の耐震構造が重要です。地震の揺れは、上の階に行けば行くほど大きくなり、その揺れと荷重によって1階から倒壊するというケースが、過去の地震から見ると多く見られています。3階建て住宅は家そのものが重くなり、下層階にかかる重さが増します。より耐震構造について注意しておく必要があります。先ほどご提案した、吹き抜け、屋上庭園、スキップフロアについても、耐震構造とは関係がないわけではありません。大切な家族と開放的でゆとりのある空間で暮らす住まいを目指すのであれば、しっかりとした耐震構造は重要な検討事項になってくるでしょう。
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